Angular
をチュートリアルを使って勉強する機会があったので、その時の内容について説明していきます。
Angular
の本家サイトのチュートリアルの「 Displaying a List
」の説明をしていきたいと思います。
Hero
のデータを複数持つモックの情報を一覧で表示します。 DB
から取得したレコードの一覧を表示するイメージに近いかと思います。
本家サイトはこちらになります。
作成するプロジェクトは「 Tour of Heroes
」というアプリケーションです。
作成するアプリの概要についてはこちらから確認できます。
では、早速始めていきたいと思います!
開発環境
- macOS : Sierra 10.12.6
- node : 8.4.0
- npm : 5.3.0
- Angular : 4.3.6
モックの作成
src/app
ディレクトリに mock-heroes.ts
というファイルを作成して、 Hero
データのモックを作成します。
import { Hero } from './hero';
export const HEROES: Hero[] = [
{ id: 11, name: 'Mr. Nice' },
{ id: 12, name: 'Narco' },
{ id: 13, name: 'Bombasto' },
{ id: 14, name: 'Celeritas' },
{ id: 15, name: 'Magneta' },
{ id: 16, name: 'RubberMan' },
{ id: 17, name: 'Dynama' },
{ id: 18, name: 'Dr IQ' },
{ id: 19, name: 'Magma' },
{ id: 20, name: 'Tornado' }
];
一覧の表示
HeroesComponent
を利用して、先ほど作成した Hero
のモックを一覧で表示させます。
heroes.components.ts
で mock-heroes
をインポートして、 heroes
プロパティにモックで定義した HEROES
を代入します。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Hero } from '../hero';
import { HEROES } from '../mock-heroes';
@Component({
selector: 'app-heroes',
templateUrl: './heroes.component.html',
styleUrls: ['./heroes.component.css']
})
export class HeroesComponent implements OnInit {
heroes = HEROES;
constructor() { }
ngOnInit() {
}
}
*ngFor ディレクティブを使ってリストを表示する
HeroesComponent
で設定している HTML
テンプレートファイルを次のように編集します。
- 先頭に
<h2>
タグの追加 <ul>
タグの追加<ul>
タグの中に<li>
タグの追加
<h2>My Heroes</h2>
<ul class="heroes">
<li>
<span class="badge">{{hero.id}}</span> {{hero.name}}
</li>
</ul>
次に <li>
タグに *ngFor
ディレクティブを追加して Hero
のモックデータを繰り返し表示できるようにします。
<li *ngFor="let hero of heroes">
*ngFor
は繰り返し処理を行うディレクティブです。
一覧と詳細
Hero
のリストが表示できるようになったので、次は一覧をクリックした際に、詳細を表示する機能を実装していきます。
クリックイベントのバインディングを追加
<li>
タグを下記のように編集してクリックイベントをバインディングします。
<li *ngFor="let hero of heroes" (click)="onSelect(hero)">
クリックイベントのハンドラーを追加
バインディングしたクリックイベントの onSelect
に対応するメソッドを HeroesComponent
に追加します。
import { Component, OnInit } from '@angular/core';
import { Hero } from '../hero';
import { HEROES } from '../mock-heroes';
@Component({
selector: 'app-heroes',
templateUrl: './heroes.component.html',
styleUrls: ['./heroes.component.css']
})
export class HeroesComponent implements OnInit {
heroes = HEROES;
selectedHero: Hero;
constructor() { }
ngOnInit() {
}
onSelect(hero: Hero): void {
this.selectedHero = hero;
}
}
詳細表示部分のアップデート
詳細を表示する HTML
を更新します。一覧表示の HTML
の下にそのまま記述していきます。
<h2>{{ selectedHero.name | uppercase }} Details</h2>
<div><span>id: </span>{{selectedHero.id}}</div>
<div>
<label>name:
<input [(ngModel)]="selectedHero.name" placeholder="name">
</label>
</div>
ただ、このままだと Hero
の一覧を何もクリックしていない場合に selectedHero
が undefined
になってしまうので、 selectedHero
に値が設定されている場合のみ詳細部分を表示するように修正します。
そこで利用するのが、 *ngIf
ディレクティブです。
heroes.component.html
の詳細表示部分を下記のように編集します。
<div *ngIf="selectedHero">
<h2>{{ selectedHero.name | uppercase }} Details</h2>
<div><span>id: </span>{{selectedHero.id}}</div>
<div>
<label>name:
<input [(ngModel)]="selectedHero.name" placeholder="name">
</label>
</div>
</div>
選択中のリストのスタイルについて
リストの中のどのレコードを選択しているかが分かるように、選択中のレコードのスタイルを変更します。
heroes.component.html
の一覧部分である <li>
タグを下記のように編集します。
<li *ngFor="let hero of heroes"
[class.selected]="hero === selectedHero"
(click)="onSelect(hero)">
<span class="badge">{{hero.id}}</span> {{hero.name}}
</li>
CSSの内容について
HeroesComponent
で指定している heroes.component.css
に下記のようにスタイルを追加して、 CSS
のデザインの変更を行います。
/* HeroesComponent's private CSS styles */
.selected {
background-color: #CFD8DC !important;
color: white;
}
.heroes {
margin: 0 0 2em 0;
list-style-type: none;
padding: 0;
width: 15em;
}
.heroes li {
cursor: pointer;
position: relative;
left: 0;
background-color: #EEE;
margin: .5em;
padding: .3em 0;
height: 1.6em;
border-radius: 4px;
}
.heroes li.selected:hover {
background-color: #BBD8DC !important;
color: white;
}
.heroes li:hover {
color: #607D8B;
background-color: #DDD;
left: .1em;
}
.heroes .text {
position: relative;
top: -3px;
}
.heroes .badge {
display: inline-block;
font-size: small;
color: white;
padding: 0.8em 0.7em 0 0.7em;
background-color: #607D8B;
line-height: 1em;
position: relative;
left: -1px;
top: -4px;
height: 1.8em;
margin-right: .8em;
border-radius: 4px 0 0 4px;
}
ソースコードについて
今までのソースコードは
にあげてますので、詳細を確認したい方はこちらからソースコードを見てもらえればと思います。Github
完成イメージ
チュートリアルが完了するとこんな感じでアプリが動きます。
最後に
今回のチュートリアルで一覧と詳細の画面を作成することができました。また、一覧をクリック→詳細を表示するという操作フローも実装することができるようになりました。これは画面で発生するイベントのバインディング・ハンドリングの基礎となるところなので、しっかり覚えておきたいです。
Angular
が標準で提供している *ngFor
と *ngIf
というディレクティブの使い方も覚えることができました。 Angular
が提供するその他のディレクティブについてはまたチュートリアルを進めながら学習していきたいと思います。
一覧の表示→詳細の表示・編集という Web
アプリケーションの基本的な動作の実装ができるようになったので、これを基本として以降のチュートリアルではより発展的な内容について説明していきたいと思います。
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