GTD ( Getting Things Done ) 入門

ソフトウェア開発

GTD って何?」って人や「これから GTD を始めたい」という人のために、 GTD についての説明や、自分が普段行っている GTD の実践方法などについて説明していきたいと思います。

GTD とは何か?

GTD とは「 Getting Things Done 」の略称です。
直訳すると「物事を成し遂げる、仕事をする」という意味になります。
GTD とは個人用のワークフローの管理手法であり、LifeHackの代表的な手法の1つとなっています。
「ナレッジワーカーの仕事術」とも呼ばれています。

簡単な5つのステップを実行することによって、作業する上でのモチベーションを低下させることなく、心理的な負担を減らしながら個人の生産性を向上させ、成し遂げたいことを現実にするメソッドです。

簡単に言うと、 GTD を実践することで、気持ち良く仕事ができるようになりますってことですね。
どんな風に気持ち良く仕事ができるようになるかを GTD の5つのステップを説明しながら確認していきたいと思います。

5つのステップ

GTD には

  1. 収集
  2. 処理
  3. 整理
  4. 見直し
  5. 実行

という5つのステップがあります。
これらのステップを1週間などの1区切りごとに繰り返していきます。

ステップ1:収集

頭の中にある「やらなければならないこと」「気になっていること(問題)」を紙などに書き出します。こと時、作業中のメモ書きなども見ながら問題点を書き出していきます。

収集」というステップを踏むことで、やるべき仕事に関する雑然としたものを頭の中から全て追い出します。
この時、書き出すツールはなんでも良いです、自分は最初の頃は「 Evernote 」を使ってましたが、最近では「 Wunderlist 」を利用してやるべき仕事を書き出してます。
「やるべき仕事」と書いていますが、ここで書き出すのは仕事のことだけじゃなく、プライベートなことも書き出す必要があります。
仕事もプライベートも全て書き出して頭の中を整理する必要があります。
自分はプライベートなものとして、「子供の写真を実家に送る」とか「旅行で都道府県を制覇する」とかを書き出してました。

書き出したリストなどは GTD では「バケット」と呼ばれていて、この「バケット」の中身は、週に最低1度は整理して空にする必要があります。

ステップ2:処理

書き出して「バケット」に投げ込んだ仕事を分類し、厳密なワークフローによって各リストへと分類します。

  • 「バケット」の中にある最初の仕事から「処理」を始めます。
  • 処理する仕事は1度に1つだけです。
  • 「バケット」には絶対にどんな仕事も戻さない。
  • 処理を開始します。「バケット」にあるその仕事は、行動を起こすべきものかどうかを考えます。
    • YES:行動すべき
      • 2分以内でできる仕事の場合:すぐ取り掛かります。
      • 複雑なものは計画を立てて行うこととし、計画は定期的に見直します。「プロジェクト」のリストに追加します。
      • 複雑でないもので自分でやらなくても良いものは人に任せます。任せたら「連絡待ち」のリストに追加します。
      • 複雑ではないが今すぐやらなくても良いものは後でする。「カレンダー」のリストに追加します。
      • 複雑ではなく今すぐやった方が良いものは、今やっている仕事の次に着手する。「次のアクション」のリストに追加します。
    • NO:今行動しなくて良い
      • 資料としてファイルにしまうものは「資料」リストへ追加します。
      • いつかやる仕事としてあたためておくものは「いつかする」リストへ追加します。
      • 不要なものは捨てて忘れる。「ゴミ箱」へ入れます。

この処理の際に、「するのに2分とかからない仕事は、今すぐ行う」という「2分ルール」があります。
「2分」とはあくまで目安ですが、2分くらいでできそうな細い仕事は、いまこの場でリストから早めに消してスッキリさせる必要があります。

自分が「処理」の時に使ってるツールとリストはこんな感じです。

  • ツール
    • Wunderlist
    • Evernote
  • リスト
    • Wunderlistに各リストを作成
      • Bucket:バケット
      • Action:次のアクション
      • Project:プロジェクト
      • Waiting:連絡待ち
      • Calendar:カレンダー
      • Sometime:いつかする
    • Evernoteにノートブックを作成
      • Document:資料リスト
      • Wunderlistは資料を保管する場所では適切ではないので、資料はEvernoteに入れるようにしてます。

ステップ3:整理

「バケット」にある仕事は処理によってそれぞれの「リスト」へ仕分けされ、この「リスト」を常時追跡しながら仕事をこなしていきます。
残っている仕事に常に注意を払うために使うリストは以下のようなものがあります。

次のアクション

注意をしなければならない仕事それぞれについて、取るべき次のアクションは何かを決めます。
(「電話をする」とか「メールをする」「資料を作る」とか)仕事完了までにこなすステップや行動は色々あると思いますが、その最初にすべきことは必ずあるはずで、これを「次のアクション」リストに入れて、今やっている仕事の次に行います。

プロジェクト

プライベートや仕事での「オープン・ループ」の中で、1回以上の物理的な動作が必要な複雑な仕事は「プロジェクト」になります。
「プロジェクト」のリストは常に追跡し、定期的に見直す必要があります。

連絡待ち

誰かに仕事や「次のアクション」を任せる場合や、プロジェクトを進めるにあたり、何か外部の出来事が起こるのを待たないといけない場合(お客さんからの回答待ちとか)、これらは追跡できる状態にしておき、随時、任せた仕事が終わったか、外部で出来事が起こったか、見直しを行います。

いつかやる

いつかやりたいが今しなくても良いものはこのリストに入れます。(「英語を勉強する」とか「海外旅行する」とか)

カレンダー

カレンダーも約束や仕事の追跡のために重要です。時間や場所が決まってしまった会議や約束を追加します。

ステップ4:見直し

アクションや覚えておくべきもののリストは、定期的に見直すことがなければ役に立ちまっせん。
リストを見直して、忘れている仕事があればすぐに着手します。ある特定の時点で十分な時間とエネルギーがある場合、リストの中から何が今最もすべきかを決定し、すぐにやるようにします。
ただし、仕事を先延ばしにしがちな人の場合は、リストの中の簡単なものから手をつけていると、後で大変なものが残りがちです。
これを解決するには、リストの上から機械的に順番に着手することが必要となります。

GTD では、最低1週間に1度、残っているアクションやプロジェクト、連絡待ちリストなどの仕事の進捗や要不要を評価し、新しく入った仕事や次に来る出来事などを収集・処理・整理してリストに加え、常に新しい状態にしなければなりません。

自分は日々、何かあればバケットに追加、週に1度、処理・整理を実施してます。

ステップ5:実行

どんな素晴らしいリストやシステムがあっても、それを作ることで満足して実際の仕事を行わないのでは意味がありません。計画倒れにならないようにもこの「実行」のステップが一番重要だと思います。これまでのステップで頭の中を整理して自分のやらなければならない仕事を簡単で単純で楽しいものにしていきましょう!

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